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ー蓮sideー

トイレを済ませ、手を洗いながら鏡の中に映る自分を見つめた。

無意識にニヤケてる自分が気持ち悪い。

濡れた手でパンパンと顔を引き締めるように叩いて、愛梨の居る病室に向かった。

「やだぁ…帰るぅ…」

病室から微かに聞こえてきた声は明らかに愛梨の声で、急いでドアを開いた。

目を覚ましたんだ！

蓮「愛梨？！…ぇ？何やってんだよ！」

泣きながら起き上がろうとする愛梨を困ったように押さえる由奈さん。

愛梨「へ…？なんで…蓮…？」

蓮「はぁ？何でって…一緒に病院行こうって言ったじゃん。」

愛梨「だって…だって…うぅぅ～…」

由奈さんは呆れ顔で荷物を手に取り、「あとはヨロシク」と俺の肩を軽くパンチして出て行った。

蓮「愛梨～何泣いてんの～？」

子供みたいに泣きじゃくる愛梨の頭に手を乗せた。

愛梨「だって…蓮がぁ…。また夢…？」

蓮「夢じゃないから(笑)」

愛梨「信じられないー…」

蓮「じゃあ…これで信じる？｣