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Nectar

第11章 壊れていく

レッスンなんてまともに見に来る事もないくせに…

それに、この人は俺がグループに入るのを反対した人だって事ぐらい知ってる。

自分の意見が全く通らずに俺がメンバーになったから気に入らなくて、何かに付けて嫌味を言ってくる。

くそっ…




「はぁ…もうこんな時間か。全く…無駄な時間取らせんなよ。」

そう言って部屋を出ていく。

蓮「…お疲れ様です」

パタンと閉じたドア。

震える拳を開くと掌には爪の跡が残っていた。

今まで我慢してこれたんだ。

あとちょっと…

黒川専務は今年いっぱいで辞めるって話を聞いた。

だからあんな挑発には乗らない。

蓮「はぁ…愛梨起きてるかな」

時計を見ると日付が変わってしまっていた。

それでも淡い期待を胸に急いで帰る支度をした。

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