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Nectar

第11章 壊れていく

ー愛梨sideー

蓮「愛梨っ!…」

蓮の声に驚いて振り向くとそこには大好きな笑顔があった。

でも一瞬にしてその顔が曇る…

蓮「…酒飲んでんの?」

愛梨「え?あっ、うん…寝れなくて…(笑)」

こんな飲んだくれな私に呆れてるんだと思い、慌ててテーブルに散らばる空き瓶を片付ける。

蓮「はぁ…俺がこんな時に…よくそんな飲んでられるな」

愛梨「蓮…?」

笑いもせず言った蓮の気持ちが見えなくて…

いつもとは違う蓮が少し怖く見えた。

愛梨「どうしたの?疲れてる?」

蓮「疲れてるかって?(笑)そんなの聞かなくても分かるだろ?ココに来れないぐらい忙しい毎日なのに。だから癒してもらいに会いに来たのに…」

愛梨「ごめん…」

さっきから何度もため息をつく蓮。

耐え切れなくて俯いた私。

蓮「これ持って…見に来る気?」

蓮が手に取ったのは大和さんのコーナーに新しく加わった手作りのうちわ。

そんな所よく見てるな…

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