テキストサイズ

Nectar

第6章 後悔と進展

その言葉に、さっきの興奮が嘘のように熱が覚めた。

蓮「何それ…なめてんの?誰がヤらせてくれなんて言った?」

俺がそれ目当てで愛梨のそばにいるようにでも見えたか?

蓮「人の本気が分からないなんて…最低。」

たまらずに部屋を出た。

愛梨も俺の事を好きになってくれたと思って本当に嬉しかったのに…

俺バカみたい。

「蓮くん〜!こんなに朝早くからどこ行ってたの?」

朝早くから宿舎の前にいるファンの子。

幸い隣のマンションから出てきたのはバレてないみたいだけど…

今の俺にはかまってる余裕なんてないし、何よりイライラして仕方がない。

愛してくれるファンの行動さえ、イラつきを増すものでしか無かった。

蓮「早く帰りなよ」

精一杯押さえて、それだけを言って宿舎に入った。

まだ誰も起きていなくて、真っ直ぐに自分の部屋に向かい、布団に潜り込む。

くそっ…

目を瞑ると涙が流れた。

悔しい…

悔しくて仕方がない。

俺の気持ちが届いてなかっただけじゃなく、付き合うって言ってくれた事が同情にさえ思えてくる。

もう良い。

運命ってなんだよ…

やっぱり信じた俺がバカだったんですか?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ