U15っぽいけど実際はR18
第2章 太陽
光、眩しい光だ。
「おはよう、お兄さん。よく眠れたかい」
「ここは」
「ここは病院だよ、お兄さん」
コンクリート造りの部屋。
簡素な汚れたベッド。
申し訳程度に飾られた枯れた草。
お世辞にも病院には見えなかった。
「君は」
「僕は、そうだね。イトて呼んでほしいかな」
「イト、なぜ俺は拘束されているんだ。君が誘拐してきたのか」
「質問は1つずつにしてよ。答えるのもつかれるからさ。拘束したのは安全のため。繰り返すけどここは病院。お兄さんは病気なんだよ」
あまりキツイ締付けはされていない。
力を込めれば千切れそうだ。
負荷がかからないから、いつでも脱出できるから、逆に今千切る意味がない。
「イト」
「はい」
「この拘束をといてくれないか」
「それは無理。お兄さんにこの台詞を言うのは48回目だけど、僕もここからは動けないんだ。動けるのはお兄さんだけ。僕は見るだけだ」
「そうか」
「他に質問は」
「今はいい」