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ビルの下でえんやこら

第4章 真相

 武が目にした光景……それは、壁に埋まる十数人もの人体だった。

 しかも、1体1体が、腐敗化しているように見える。

「うわわわわぁぁ……」

 武は、震えながら指をさす。

「リーダーがいる……竜崎の兄さんも……白鳥沢史明のおいちゃん……おい、これみんな、うちのメンバーだった連中じゃねえか!!」

「俺の妻と息子が……時間をかけて、やつらを鏡に引きずり込んで、ここに生きたまま埋めたんだ。復讐を誓った心の念だ……さぞかし、埋められながら恨んだことだろうよ、怒ったことだろうよ、呪ったことだろうよ」

 サボさんは、武の首もとを掴んだ。

「ぅぐ!」

 武は首を、すぼめる。

「あのピーターってやつは、関与はしてないようだから、妻は逃がしたと言ってる。さあ、お前はどうする」

「いやいやいや、ちょっと待ってくれ……確かに、俺はあの場所にいたさ……二人が泣き叫びながら埋められるところも見ていた……俺は、なにもしていないんだ……それに、今は、BLは存在しねぇ、残ったやつらが麻薬組織みたいなことはしてるが、俺とピーターは、なにもしてねぇ」 

 恐怖のあまり、意識あるままに口から泡を吹く。

「その組織の名はわかるか?」




「……アラジンだ」

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