バルコニー交歓
第1章 バルコニー初見
翌日午前、僕は、バルコニーに出た。
洗濯かごを外に出しながら、チラと例の家のバルコニーを見てしまった。
「あ」
そこに、彼女がいた。
そして、また今日も、視線を僕に投げかけてきた。
「わ」
しかし、昨日のその視線の鋭さ、厳しさが薄らいでいるのに、僕のセンサーが気づいた。
彼女の柔らかな表情、少し微笑んでいるような口元…。
いけない!
僕は、彼女の顔の表情が分かるくらいにガン見している自分に気づき、慌てて目をそらした。
僕はそのまま彼女のほうを見ないで、日常の作業を続けた。
彼女の顔を初めて、見た。
その家に若夫婦が住んでいることは知っていたが、顔までは知らなかった。
彼女は、カラダはぽっちゃり系で正直「デブ」に近い。
しかしその顔だちは、けっこう美形だ。もう少しスリムだったら、僕のどストライクだった。
作業を終えるころ、彼女の家のほうを見たが、彼女はバルコニーにいなかった。
その数分後、僕は、部屋から窓越しに、その家のバルコニーを見た。
彼女の姿は、ない。
僕が、あれだけ避けていた彼女の家のバルコニーを見るのをあえてやってしまったのは、彼女の前日とは違う柔らかな表情の印象があったからだった。
僕の心に、彼女の存在が確かに刻まれていた。
洗濯かごを外に出しながら、チラと例の家のバルコニーを見てしまった。
「あ」
そこに、彼女がいた。
そして、また今日も、視線を僕に投げかけてきた。
「わ」
しかし、昨日のその視線の鋭さ、厳しさが薄らいでいるのに、僕のセンサーが気づいた。
彼女の柔らかな表情、少し微笑んでいるような口元…。
いけない!
僕は、彼女の顔の表情が分かるくらいにガン見している自分に気づき、慌てて目をそらした。
僕はそのまま彼女のほうを見ないで、日常の作業を続けた。
彼女の顔を初めて、見た。
その家に若夫婦が住んでいることは知っていたが、顔までは知らなかった。
彼女は、カラダはぽっちゃり系で正直「デブ」に近い。
しかしその顔だちは、けっこう美形だ。もう少しスリムだったら、僕のどストライクだった。
作業を終えるころ、彼女の家のほうを見たが、彼女はバルコニーにいなかった。
その数分後、僕は、部屋から窓越しに、その家のバルコニーを見た。
彼女の姿は、ない。
僕が、あれだけ避けていた彼女の家のバルコニーを見るのをあえてやってしまったのは、彼女の前日とは違う柔らかな表情の印象があったからだった。
僕の心に、彼女の存在が確かに刻まれていた。