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花と時計

第7章 初恋の君


「特には」

「じゃ、どっか入ろうぜ。
暑くてしんどいわ」

私は頷いて、行きつけのカフェがあると、先行く彼についていく。

たくましい背中。

先輩の女性的な背中を見慣れているから、余計にそう思う。

私はこっそりため息をつく。

彼は今どこで何をしているのだろう。

今更ながら、連絡先を聞いておけばよかったと、また、私は後悔した。

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