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花と時計

第7章 初恋の君


私達は店を出て、連絡先を交換した。

「バイト終わったら連絡する」

「お待ちしてます」

目があって、反らしたのは現瀬くんだった。

「じゃあまた」

「また」

駅の方に歩いていく彼の背中を、私はしばらく見送っていた。


『また』という別れの言葉。
再会を約束する言葉。

その響きに、私は嬉しさと胸の高鳴りを感じていた。

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