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不器用同士

第85章 作戦会議

「師匠は恩人だからね」
「…ここまでしなくてもいいんじゃねーの?」
「いくら響蘭を作ろうとして私を拾ったとしても、師匠は居場所をくれた。それに…本当の家族よりも優しかった…たとえそれが演技でも、私の心は救われた…だから」
「分かった…響がしたい事はできるだけ邪魔しない」
「ありがと。行こっか」
「おう」

「黒崎くん、明光院呼んできてくれる?」
「お、了解」

何故明光院なんだ…?

「連れてきたぞー」
「ありがとwで、明光院、私の執事になる気ある?w」
「「はぁ!?」」
「ありがたき幸せでございます」
「響!?何考えてるんだよ!!」
「学校に来る一般人を制御してもらいたいの」
「え、こいつに頼むのか?」

俺の頭に浮かんだのはいつぞやの出来事
本当にできるのか?

「『本人が迷惑してるのでお帰りください』って言うだけだから。『響様』とかは無しね」
「かしこまりました」
「もう帰っていいよ」
「失礼します」

やっと帰った…

「黒崎くんさ、サイン会あるといいと思う?」
「んー…ファン的には嬉しいんだけどアイドルグループに所属してるとかじゃないからしない方がいいと思うぞ」
「だよね…じゃあサイン求める奴らどうしよ…」
「盗撮もされてるしな」

考えてたら柴崎が走ってこっちに来た

「響、ステージに上がる人全員で校長室に行け!!」
「い、今ですか?」
「今だ」
「分かりました。蓮くん!!聞いてた!?」
「分かってるよw女の子呼んでおくw」
「聖行くよ」
「おう…?」

何事だ?
とりあえず校長室に行った

「失礼します。3年2組樋口響です」
「樋口さん、テレビ局の方が樋口さんにお話したい事があるそうで…」
「「テレビ局!?」」

響side

いい方向に進んだはいいけどまだ作戦が決まってないんだよな…

「えっと…樋口響です。よろしくお願いします」
「○○テレビの上村と申します。単刀直入にお伝えします。樋口さん達のステージまでのドキュメンタリー番組を放送させて頂けないでしょうか」
「「ドキュメンタリー!?」」

○○テレビは全国放送のテレビ局だからいい機会なんだけど作戦がぁ…

「あ、あの、私は事務所に入ってる訳でもないのに番組を作るんですか?」
「そうですね」

軽く言うな

「ちなみにその案が出るまでの経緯を教えて頂けますか?」

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