触って、七瀬。ー青い冬ー
第15章 指先の快楽
「高梨、何だコレ、どうなって…」
三刀屋は俺の喉元の傷を見て顔を歪めた。
ズボンのポケットからスマホを慌てて取り出している。
「救急車とかいらねえよ」
「いらねえじゃねえよ!呼ぶかんな、
あと七瀬も!あー、ったく何なんだよ本当に
物騒な奴!」
三刀屋は慌てながら電話をかけた。
「はは…」
「何笑ってんだよ、犯人は!
お前がやられるとか、どんな大男だ?」
「女だよ…細い…白…」
「白?女ぁ!?マジかよ…あ、もしもし!」
ああ、救急車なんかいいのに…
どうせ死ぬなら…
「殺しときゃ良かったな…」
…みんな