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take a breather

第20章 I seek

「さとしくぅん…」

哀しそうな瞳で見つめられ、哀しそうな声で呼ばれる

こんなの、絶対『駄目』なんて言えないだろ

「いいよ、行こう」

座ってる翔くんに向かって手を差し出した瞬間、パッと表情が明るくなる

「うんっ」

俺の手を掴み立ち上がったから
そのまま手を繋いで風呂場へ向かった

今の翔くんならこの方が喜ぶよな

チラッと翔くんの事を伺い見ると、やはり笑顔で
俺と目が合うと、更にニコッと笑い掛けてくる

ク〜ッ!
今すぐ抱きしめたくなるじゃねぇか

はて?抱きしめたら
どんな反応するんだろ?

子供だったら喜ぶよな?
あ、でも嫌いな人にはされたくないか…

でもでも、今日の翔くんは俺に甘えモードで
嫌いなら、こんな風に甘えて来ないよな?

試してみたい…

でも、酔ってる翔くんにそんな事したら卑怯?

んー、今日の翔くんは本当に俺を悩ませる…

着替えを取りに寝室経由でバスルームへ

脱衣所で服を脱いでいると
これまた立ちっぱなしの翔くん

脱がせろ、って事だよな

自分の服を脱ぎ、翔くんの前に立つ

シャツの裾を持つと翔くんはニコッと微笑んで両手を上げた

さっき着せたばかりのTシャツを脱がせ
最近の翔くんのお気に入り
ベルトなしで履ける黒のパンツに手を掛けた

パンツを脱がせ今度は下着…

まさかメンバーの下着を脱がせる日が来ようとは…

流石にここまでした事も、された事もないや

礼儀として、出来るだけ直視しないように視線を外し、下着を脱がせた

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