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take a breather

第20章 I seek

全裸になった翔くんをふと見上げると
頬をうっすらとピンクに染め、ハニカム翔くんと目が合った

自分からして欲しいと望んでるクセに、そこは照れるんだ…可愛いな

「いこっか?」

「うん…」

浴室に入り、シャワーノズルを手にする

出てきた水に触れ
丁度良い温度になったところで後ろに立つ翔くんを呼ぶ

「翔くん、座って?」

翔くんを椅子に座らせ肩からお湯を掛ける

「熱くない?」

「はぁ…きもちいい…」

息を吐きながら喋るからか
その『きもちいい』が他の『キモチイイ』を想像させる

いかんいかん!今日の翔くんは幼稚園児!
何を想像してるんだ!俺は!

邪心を追い払うように首を横に大きく振った

「翔くん、これ使って体洗って?」

スポンジにボディソープを付けて翔くんの前に出した

またもそれをジッと見つめ、受け取らない

クルッと首だけ振り向き、俺を見上げる

「あらって?」

だよなぁ…そうくるとは思ったけど
これ以上は流石にヤバいって…

「さとしくん?あらって?」

ニコッと俺に笑い掛ける

わざとだろ?わざとだよな?

その笑顔で頼み事をすれば
俺が断らないって、もうわかってるだろ?

今までのはどうしても断らなきゃならない程の事でもなかった
俺にとっても悪いお願い事じゃなかったし?

でも今回のコレは、拷問に近いんじゃないか?

翔くんの素肌に直接触れたら
今の『オレ』は、反応せずにいられるのだろうか…

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