テキストサイズ

take a breather

第21章 Be with you

そして、翌日の放課後

ウォーミングアップを済ませ、早速試合をする事になった

「大宮!お前たち久しぶりだと思うけど大丈夫か?」

「大丈夫ですよ、松本先生
入学決まってからもずっと、練習は欠かしてませんから
ね?智?」

「おう」

櫻井さんを勝たせる為にここに来たんだ
俺が足を引っ張るわけにいかないだろ

今まで以上に真剣に練習してきたさ

「よし!なら、始めるぞ
まずは元のペア同士でコートに入れ」

「「「「はい」」」」

「手加減無しでいくよ?智
組むパートナーによって、どれだけ差があるか
あのふたりにしっかりとわかって貰わないと」

「わかってる…ニノの思う通りにやっていいぞ」

「ふふっ…では、参りますか」

「ん…」

コート中央に行って挨拶を交わす

「「よろしくお願いします」」

「よろしくねぇ」

「よろしく」

初めて間近で見たけど、綺麗なのはプレイだけじゃなかったか…

「1セットマッチ!ラブオールプレー!」

松本先生自ら審判をしてくれる

他の先輩たちも今日入った新入部員たちも俺たちの試合を観戦するようだ

櫻井さんのサーブで試合が始まった

ショットの強さは両者ほぼ互角
いや、パワー面では相葉さんがやはり抜き出てるかな

でもトータルでいくと…

ニノのイヤらしい(あ、この場合のイヤらしいは悪口じゃなくて、褒め言葉な?)ヘアピンショットやドロップショットに振り回されてる相葉さん

そして、それを活かす為の俺のしつこい防御を崩せずに苦戦してる櫻井さん

「ゲームウォンバイ、大宮!」

試合のスコアは21対7

相葉さんのパワースマッシュが何本か決まったのと
櫻井さんの頭脳プレーで点数は取られたが

試合が終わった両チームの表情を見れば差は歴然…

額から汗を流し、荒く息を乱している相葉先輩

それに比べて俺たちは汗も殆どかくことなく、呼吸の乱れもない

ストーリーメニュー

TOPTOPへ