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今日も昨日と同じ定食屋に寄った

向い合って座り
運ばれてきた料理を口に運びながら、智が再びあの質問をしてきた

「翔くんって本当にモテない？」

「本当にモテませんよ」

「恋人はいるでしょ？」

「今はいません」

「ふ〜ん…そうなんだぁ
でも、前はいたよね？」

なぜこんなにもこの話にこだわる？
俺の恋愛遍歴なんて聞いたって面白くないと思うんだけど…

「そりゃあ、この歳ですから
人並みに恋愛はしてきましたよ？
人の事ばかり聞いてますけど、大野さんの方が全然モテるでしょ？」

「まぁ、人並みには？
ねぇ、どんな人と付き合ってたの？」

質問を切り返したのに、すぐに戻された

「大学のサークルが一緒の子でしたけど」

「何キッカケで付き合ったの？」

「彼女からコクられて、気が合う子だったので、オッケーしました」

「それまでは翔くんは好きじゃなかった？」

「う〜ん…好きか嫌いかで言えば好きでしたけど
すっごく好きだったかと聞かれれば、それ程ではなかったかな…」

「なるほどね…ある程度好きな人となら付き合えるって事？」

「そうですね。そこから仲を深めていけそうな人なら付き合います」

「ふむふむ…」

なんか凄く頷いてるけど、今の話で納得するような所あった？

「あの、なんでこんな話…」

「ん？今後の参考？」

参考？歌の歌詞にでもしようって？

人の話を聞く事も智の作詞のタネになるのかな…
それなら協力しないと

「じゃあさ、一目惚れは？したことある？」

一目惚れ？