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take a breather

第3章 このままもっと

そこそこアルコールが回ってきた頃…

「それにしてもさぁ、ふたりして恋人作らないって言ったときは、コイツらマジでバカ?って思ったよ」

「ひどぉ~い。さとしく~ん、潤がバカって言ったぁ」

智くんに近付くと智くんは『よしよし』と言いながら頭を撫でてくれた。

「翔くんはバカじゃないぞ?バカって言うやつがバカなんだ」

「あのなぁ~、翔よりもお前の方がバカなんだよ!
フラれたばかりの翔が言うのはまだわかる
なのに何でお前まで『恋人作らない』なんだよ!
そこは弱ってる翔を落とすチャンスだろうが!
このヘタレが!」

「うるせっ!お前みたいな遊び人と一緒にするな!」

「潤くんは遊び人じゃないです~
優しいだけなんですぅ」

「次々と彼女変えてたら同じようなもんだよ
俺は翔くん一筋なの!」

「俺は女だけど、お前の愛しの翔は男作ったよな
しかも好きでもないヤツ?
ほんとアホみたいに我慢してたよなぁ、智。
俺ならとっくに襲ってるよ」

「ごめんねぇ、智くん!俺がバカだったからぁ~
智くんに好きになって貰う資格ないんだぁ~」

「あ~、泣かなくていいんだよ?
翔くんのことはちゃんとわかってるから大丈夫。
資格なんて必要ない、俺が翔くんを好きなんだから。
潤!もう余計なこと言うな!」

「へいへい…」

また泣き出してしまった俺を優しく宥める智くん。

反省すべき点を山ほど潤に指摘されて少し凹んだけど、同時に智くんの愛の大きさを知った。

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