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take a breather

第3章 このままもっと

「さてと、そろそろ休ませて貰うかな?」

「え?今日は朝までじゃねぇの?」

「だってお前ら飲むどころじゃねぇじゃん」

俺は智くんにしがみついてるし、智くんはそんな俺を抱きしめて、背中をポンポンしてるし、確かにそれどころじゃない。

「それに…こっちも」

「あ〜、なるほど…」

ふたりの声に潤の方を見れば、潤の肩に寄りかかって寝てるニノ。

「今日は朝から連れ回してたから、疲れたんだろ?」

「ふたりで出掛けてたのか」

「なかなか外でデートなんてしないからさ、たまにはいいだろ?って無理矢理連れ出した」

「ニノは超インドア派だからな」

「ほんとやっとだったよ。
お前らを何とかしに行くついでに、って言って説得した」

「ははっ、まぁそれでも付き合ってくれたんだから、人混みが嫌いなニノにしてみたら頑張っただろ?」

「まぁねぇ、俺、カズに愛されてっから」

「だから、惚気てんじゃねぇっての」

楽しそうなふたりの声…

そんなやりとりを聞いていたら、なんだか俺も眠くなってきた

今日は俺も色々疲れたし…

智くんの腕の中は心地いいし…

このまま寝ちゃってもいいかな…



…あれ?俺、あれからどうしたんだっけ?

気がつけばラグの上に横になって毛布だけ掛けられてた。

キッチンから水音が聞こえる

上体を起こし、部屋の様子を見ると
テーブルの上は綺麗に片付けられ、潤とニノの姿はなかった。

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