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take a breather

第3章 このままもっと

部屋のドアを開け電気をつけた。

「お邪魔します」

「どうぞどうぞ」

おちゃらけたような受け応え

そうしてないと緊張してるのが智くんに伝わっちゃいそう。

ふたりでベッドにあがって、いつものように横になる

でも、いつもと違う智くん…

ううん…違うのは智くんだけじゃない

俺の頬に触れる手も、俺を見る視線もいつもより熱く感じて

急に照れくさくなって視線を逸らした。

智くんの手が俺の顎に移動するとクイっと上にあげられた

その仕草にドキッとして、思わず智くんに視線を戻す

「照れてんの?」

ズバリ指摘され顔が熱くなる

「照れてなんか…」

『ない』とは言えない…

だって絶対今の俺の顔、真っ赤だし

智くんに嘘吐いたってすぐにバレるし

「こんなに可愛いのになぁ…元カレさんわかってないよなぁ」

わかってないんじゃなくて、雅紀の時はこんなんじゃなかった。

微笑みながら近づいて来た智くん…

チュッと軽くキスをされた

「遠慮しないよ?」

おそらくこれからなされるであろう行為…

何度も経験したその行為にこんなにも緊張するなんて…

そんな俺に比べ、余裕すら感じさせる智くん
その余裕がかえって俺を緊張させるんだ

智くんはどんな風に俺を愛してくれるんだろう…と、そう期待も込めた緊張。

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