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take a breather

第23章 証

〈翔サイド〉

智さんと暮らし始めてから1年経ったんだ…

毎日がしあわせで、あっと言う間の1年だったな

そして、今日もまた最高にしあわせな1日となった

真っ赤な薔薇からはじまり、智さんからの嬉しいお祝いの数々…

シャンパンにお子さまランチ
オムライスの上には手作りのブルーの似顔絵入りの旗まで…
もちろん、旗は捨てずに取っておく

デザートには俺が好きなチーズケーキをちゃんと選んでくれていて
俺の好きな物のフルコースだった

片付けは、智さんにお願いして一緒にやらせて貰った

お祝いとして全部やって貰うのも嬉しいけど
でも俺だけじゃなく、智さんにとっても記念日であって欲しいから

ふたりでの生活が始まった日…だもんね

そう話すと、智さんは嬉しそうに笑った

お風呂から上がると先にお風呂を済ませた智さんがブルーと遊んでいた

仲良く遊ぶ姿は本当に親子のよう

智さんがブルーを見る目が優しい…
そんな目されたら、俺もやきもち妬いちゃいますよ?

「あ、おかえり」

「ミャア〜」

俺に気付いたふたりが笑顔で迎えてくれる

「楽しそうでしたね、ふたりとも」

智さんの横に座りブルーを撫でた

「こいつ、大人になっても甘えん坊だよなぁ」

「ふふっ、そうですね
まだ親離れはして欲しくないかも」

「親離れするかな?」

「しないと思いますけどね
ブルーはずっと、俺たちの可愛い子供です」

「だな…」

智さんがブルーを撫でる

「ミャア〜」

しあわせな光景だ…

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