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take a breather

第24章 むかえに行くよ

「ぶはっ!雅紀らしい!
帰国子女って、女の子限定の言葉だと思ってたんだ?」

松潤が、飲みかけていたタピオカミルクティーを、吐き出しそうになりながら笑った

「だって、今まで周りに帰国子女なんていなくて
言葉しか知らなかったから、テッキリ女の子の事を言うんだとばかり思ってたんだよ」

「『女子』じゃなくて、『子女』って言ってるだろ…
それにしても櫻井くんを女の子と間違えるなんて…
制服見ればわかるでしょうに」

呆れ顔のニノ

松潤もニノも相葉ちゃんも、小学校から付き合いのある友人

放課後、翔くんから、学校のみならず学校の外も案内して欲しいと頼まれ
昇降口を出る時に見かけた3人に声を掛け誘った

俺ひとりじゃ、どこを案内していいかわかんねぇし…

「雅紀が間違えるのもわからなくはないけどね
制服見れば確かにわかるけどさ、顔だけ見れば女子に見えなくもない」

松潤は、俺の隣でチュウチュウとタピオカミルクティーを啜る翔くんを見てニヤッと笑った

「でしょでしょ⁈」

「実際の所どう?
今まで間違われた事ない?」

「ん?アメリカにいた頃はあったよ?
日本人は体の作りが華奢だしね
それに加えて僕はなで肩だから、余計に女性的に見られたかも」

「ほらね?しかも、今日はおおちゃんと腕組んで歩いてるんだよ?
『えっ!おおちゃんに彼女⁈』って思ったら
そっちに気を取られて、制服なんて目に入らなかったよぉ〜」

「まぁ、驚くわな
智に彼女が出来たなんてなったら」

「高2にもなって、彼女いる歴ゼロだからねぇ、大野さんは」

ニノがちょっと小馬鹿にしたような言い方をするけど

「お前だっていた事ねぇだろ、彼女…」

「俺?いたよ?中学の時」

「え?マジでっ⁈いつ⁈俺、知らねぇけど」

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