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take a breather

第24章 むかえに行くよ

次の日、教室に入ろうとすると、いつもより教室内の温度が高め?なような…

中に入るとすぐにその理由がわかった

「なんで朝から松潤がここにいるだよ?」

「よっ!おはよ、智」

「おはよう、智くんっ」

朝から眩しい笑顔だな、ふたりとも…

俺の席に座り、翔くんと談笑していた松潤

キラキラ王子とギラギラ王子が談笑しているとなれば
女子たちのテンションも上がり、教室全体の温度も上がるってぇの…

「はよ…で?なんでいるんだ?」

「あ〜、昨日翔くんと話した時に、教科書がまだ用意出来てないって言ってたから『貸してあげようか?』って聞きに来た」

「ふ〜ん、で、俺の椅子に座り込んで、長居してるんだ」

「智がまだ来てなかったから
ひとりで寂しいかなって思ってさ」

松潤が椅子から立ち上がる

「温めといたぞ?椅子」

「冬じゃないんだから必要ねぇわ」

「ははっ、だよな」

松潤の温もりが残った生温い椅子に腰掛けた

「じゃあ、俺行くな」

「ありがとね、松本くん」

「どういたしまして、お礼はデートでいいよ?」

爽やかな笑顔を向ける松潤にニコッと微笑む翔くん

「ごめんね?デートは智くんとしかしないから」

「へ?」

「えー?そうなの?残念」

残念と言いつつも、その顔は可笑しそうに笑ってる

男を本気でデートに誘うはずないよな
イケメン同士の軽いジョーク…

マジに受け取りそうになるなんて
昨夜の我が家での会話のせいで、俺の感覚がちょっとおかしくなっちまった

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