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take a breather

第24章 むかえに行くよ

「松潤と何話してたんだ?
随分と楽しそうだったけど」

「みんなの話聞いてた」

「みんな?って誰?」

「智くんの事はもちろんだけど
今まで4人でして来た事
お泊まり会とかもするんでしょ?」

「あ〜、チョイチョイやるな
相葉ちゃん家が中華の店やっててさ
親と一緒に飯を食う機会が少ないんだよ
だから時々だけど、中学生の頃から相葉ちゃんとこの店で部活帰りにメシ食うようになって
んで、週末とかは泊まってる」

「いいなぁ…
松本くんがね、その時の話をしてくれたんだけど
凄く楽しそうに話してて、羨ましくなっちゃった」

そう話す翔くんが、本当に羨ましそうな表情をする

「近々またやるんじゃないか?
その時は翔くんも誘ってやるよ」

相葉ちゃん家で開催されるお泊まり会だけど
昨日のみんなの様子だと、相葉ちゃんもニノも翔くんの事気に入ってくれたみたいだし
みんなの意見を聞かずとも大丈夫だよな?

「本当にっ⁈やったぁー、楽しみっ!」

満面の笑みを浮かべ喜ぶ翔くん
これは、早めに開催してやらないと可哀想だな

相葉ちゃんに相談して、大丈夫そうなら今週末にでもみんなで集まるか…

そう考えていると、ホームルームを知らせるチャイムが鳴った

昨日までくっ付けていた机を離そうと、机を掴み立ち上がる

「あ、智くん。今日も教科書見せて?」

「え?松潤に借りたんじゃないの?」

「ううん。智くんに見せてもらうからいいって断った」

「は?なんで?借りたら良かったのに」

男同士肩寄せ合って教科書見ずとも…

「だって…智くんの傍にいたかったんだもん…
ダメだった?」

シュンと肩を落とす翔くん…いや、元々落ちてるのか…

でも、その哀しそうな瞳で見上げられたら、ダメなんて言えないよなぁ…

「別に構わねぇけど…」

「よかったぁ…」

翔くんが安堵の表情を見せると、俺の胸がキュンっとなった

あ?なんでだ?

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