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take a breather

第24章 むかえに行くよ

相葉ちゃんにお泊まり会の話をすると、すぐに『やろうやろう!』と返事を貰えた

そんでもって週末
相葉ちゃんの家を知らない翔くんを迎えに、駅で待ち合わせ

約束の時間に着くと、小動物のように辺りをキョロキョロと見回す翔くんの姿があった

イケメンだから可愛い行動で許されるけど
あれが普通の男だったら、怪しい奴で通報されてもおかしくないぞ?

急いで翔くんに駆け寄る
俺を見つけた途端笑顔になった翔くんは、全力で腕を振り俺の名を呼ぶ

「智くーんっ!」

「ごめん、待たせた?」

「待ったけど、智くんは悪くないよ?
僕が予定より30分前に来ちゃっただけだから」

「30分も⁈ごめんな?もっと早く来れば良かった」

30分も待ってたら、あのキョロキョロ行動もしたくなる

「だから、智くんは悪くないってば
僕が楽しみにしすぎて、早く来ちゃっただけなんだから」

「そんなに楽しみだった?」

「うんっ!凄く楽しみだった」

待たされた事なんて、何とも思ってないんだろうな…

翔くんの全身からワクワクしているのが感じられる

「じゃあ、早速相葉ちゃんの家に行こう」

「うんっ」

翔くんが傍に置いてあるキャリーバッグを掴んだ

「え…それ、翔くんの荷物だったのか?」

「そうだけど、なんで?」

「友達の家に一泊しかしないのに
そんな荷物いらないだろ」

俺なんて、肩から下げた小さなバッグひとつだぞ?

「そう?だって必要な物揃えたら、これくらいの大きさないと入らないよ?」

「何持って来たの?」

「ん?パジャマとか?」

野郎同士のお泊まり会に、パジャマなんて必要ないだろ…

でも、翔くんにとっては初のお泊まり会だから仕方ないのか

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