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take a breather

第24章 むかえに行くよ

朝メシを作るのに、キッチンを借りる
作るって言っても、おにぎりなんだけど

仕事で忙しいおばちゃんに、朝メシまで作って貰うのは悪いもんな

ご飯と海苔と具材は用意してくれてるから、本当に握るだけの作業

5人分のおにぎりを握るのは、俺と松潤と相葉ちゃん

「なぁ、智…このままでいいのか?翔くん」

「いいのかって言われても、翔くん本人がいいって言ってるんだし…」

「本心じゃないと思うぞ?」

「だよねぇ…あんなにしあわせそうに、おおちゃんに抱きついて寝てるんだよ?
まだ大好きに決まってるじゃん」

「でも…翔くんの為には、俺じゃない方が…」

「はっ⁈何言ってんの?
翔くんが智がいいって言ってんだろ?
なのに、なんで智じゃダメなんだよ」

松潤が少し語気を荒げる

「翔くんは、昔の…思い出の中の俺の事が好きなんだよ…
今の俺じゃない」

「そうかなぁ…
翔ちゃん見てると、そうは見えないけど」

「智は?翔くんの事、どう思ってんだ?」

「可愛い人だと思うよ?
性格も、見た目も、仕草も…」

「俺が知りたいのは、そういう外見的な物じゃなくて
好きなのかどうか、智の気持ちの部分を知りたいんだよ」

「俺は…好き、だとは思う…」

「じゃあ、付き合ってあげろよ」

「だから、今の俺じゃダメなんだって…
もっと翔くんに相応しい人じゃないと、翔くんがしあわせになれない」

「相応しいって何?」

「翔くんと釣り合いの取れる…」

「それ、誰が決めるの?」

「誰って…」

「お互いが好きなら、それで良くね?
少なくとも、俺は、俺よりも智の方が翔くんに相応しいと思うけど?」

「松潤よりも…俺?」

松潤の意外な言葉に驚いて、松潤の顔を凝視してしまった

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