take a breather
第3章 このままもっと
あたたかい温もりの中、目を覚ます
智くんに腕枕され、抱きかかえられて眠っていた。
目の前には半開きの智くんの唇
チュッとキスをすると、智くんの瞼がゆっくりと開いていく。
「おはよ、智くん」
「ん、おはよ…今日は翔くんから目覚めのキスして貰っちゃった」
フニャっと照れ笑いする智くん
昨夜の激しさはどこへやら…
ん?ちょっと待て…『今日は』?
「『今日は』ってどういう事?」
「そのまんまだよ?いつもは俺からしてるから」
「…は?」
「あ〜、でも翔くんの場合は目覚めないから、目覚めのキスじゃないのか」
「どういうことっ⁉︎」
「どういうことって、幼稚園の時からの癖?
寝てる翔くん見るとキスしちゃうんだよね」
「嘘っ!」
「ほんとだよ?先生たちも笑いながら見てたもん
『お姫様起きてくれないねぇ』って」
先生たち笑ってないで止めろよ…男の子同士のキス
あれ?でも…それって…
「俺のファーストキスの相手って智くんってこと?」
「うん、そういうことだね」
なんだ…あんな簡単なキスがファーストキスで申し訳ないと思ってたけど
俺のファーストキスなんて記憶にも無いんじゃん。
「どうした?翔くん」
不満が表情に出てしまっていたらしい
「だって、記憶にないんだもん…狡い」
「記憶にない?でも最初にしたのは翔くんだよ?」
「え?俺?」
「うん…寝る前に先生が読んでくれた絵本真似て、寝てる俺にキスしたの
だから俺も翔くんにしてたんだよ?」
「あっ…」
そうだった…眠りの森の姫の絵本を初めて読んでもらった日
寝てる智くんを見て思わずキスをした
智くんはすぐ目を覚まして『お姫さまは翔くんなんだから、次からはぼくがする』って…
あの頃、智くんにとって俺は、守るべきお姫様だったから。
智くんに腕枕され、抱きかかえられて眠っていた。
目の前には半開きの智くんの唇
チュッとキスをすると、智くんの瞼がゆっくりと開いていく。
「おはよ、智くん」
「ん、おはよ…今日は翔くんから目覚めのキスして貰っちゃった」
フニャっと照れ笑いする智くん
昨夜の激しさはどこへやら…
ん?ちょっと待て…『今日は』?
「『今日は』ってどういう事?」
「そのまんまだよ?いつもは俺からしてるから」
「…は?」
「あ〜、でも翔くんの場合は目覚めないから、目覚めのキスじゃないのか」
「どういうことっ⁉︎」
「どういうことって、幼稚園の時からの癖?
寝てる翔くん見るとキスしちゃうんだよね」
「嘘っ!」
「ほんとだよ?先生たちも笑いながら見てたもん
『お姫様起きてくれないねぇ』って」
先生たち笑ってないで止めろよ…男の子同士のキス
あれ?でも…それって…
「俺のファーストキスの相手って智くんってこと?」
「うん、そういうことだね」
なんだ…あんな簡単なキスがファーストキスで申し訳ないと思ってたけど
俺のファーストキスなんて記憶にも無いんじゃん。
「どうした?翔くん」
不満が表情に出てしまっていたらしい
「だって、記憶にないんだもん…狡い」
「記憶にない?でも最初にしたのは翔くんだよ?」
「え?俺?」
「うん…寝る前に先生が読んでくれた絵本真似て、寝てる俺にキスしたの
だから俺も翔くんにしてたんだよ?」
「あっ…」
そうだった…眠りの森の姫の絵本を初めて読んでもらった日
寝てる智くんを見て思わずキスをした
智くんはすぐ目を覚まして『お姫さまは翔くんなんだから、次からはぼくがする』って…
あの頃、智くんにとって俺は、守るべきお姫様だったから。