
take a breather
第25章 P・A・R・A・D・O・X
絵を壁やイーゼルから外し纏めた
「取り敢えず持って帰る絵だけ準備出来たから、残りの片付けは来週やるよ」
「大丈夫ですか?」
「うん。授業のない時間に出来るから大丈夫」
なるべく二宮先生に負担を掛けないようにと、職員玄関までふたりで絵を運んだ
「お疲れさん
櫻井は靴履き替えて来ちゃいな」
二宮先生は玄関前に車を回してくれていた
「はい、急いで行ってきます
ちょっと待っててくださいね」
「廊下は走るなよ〜」
背後から聞こえる二宮先生の声
走らず、なるべく早歩きで昇降口へ向かう
靴を履き替え、ダッシュで職員玄関へ戻ると、大野先生が車の前に立っていた
「走らなくて良かったのに」
「あれ?もう終わっちゃいました?」
「うん、終わった」
優しく微笑む大野先生がそう告げる
「そうですか…
じゃあお疲れ様でした、また来週」
「何言ってんだ、櫻井
まだ仕事は残ってんだよ」
運転席から二宮先生が顔を出す
「え?もう乗せ終わったんですよね?」
「車から下ろす作業があるだろ?
早く乗れよ」
「え、と…それは車に乗れと…」
「他に乗る物なんてないだろ…
ほら、早く行くぞ」
「櫻井くん時間大丈夫?
大丈夫なら、もう少し手伝って貰いたいんだけど」
「大丈夫です」
笑顔で即答した
「よかった…じゃあ乗っちゃおうか」
大野先生も笑顔で応えてくれる
「はい」
大野先生が後部座席のドアを開けると、そこには何もなく…
「あれ?絵はどこに乗せたんですか?」
運んで来た時は、後部座席に乗せてきたのに
「トランクルーム
ふたりを乗せる為に後部座席を空けたんだよ」
二宮先生がニヤリと笑い、そう答えた
「取り敢えず持って帰る絵だけ準備出来たから、残りの片付けは来週やるよ」
「大丈夫ですか?」
「うん。授業のない時間に出来るから大丈夫」
なるべく二宮先生に負担を掛けないようにと、職員玄関までふたりで絵を運んだ
「お疲れさん
櫻井は靴履き替えて来ちゃいな」
二宮先生は玄関前に車を回してくれていた
「はい、急いで行ってきます
ちょっと待っててくださいね」
「廊下は走るなよ〜」
背後から聞こえる二宮先生の声
走らず、なるべく早歩きで昇降口へ向かう
靴を履き替え、ダッシュで職員玄関へ戻ると、大野先生が車の前に立っていた
「走らなくて良かったのに」
「あれ?もう終わっちゃいました?」
「うん、終わった」
優しく微笑む大野先生がそう告げる
「そうですか…
じゃあお疲れ様でした、また来週」
「何言ってんだ、櫻井
まだ仕事は残ってんだよ」
運転席から二宮先生が顔を出す
「え?もう乗せ終わったんですよね?」
「車から下ろす作業があるだろ?
早く乗れよ」
「え、と…それは車に乗れと…」
「他に乗る物なんてないだろ…
ほら、早く行くぞ」
「櫻井くん時間大丈夫?
大丈夫なら、もう少し手伝って貰いたいんだけど」
「大丈夫です」
笑顔で即答した
「よかった…じゃあ乗っちゃおうか」
大野先生も笑顔で応えてくれる
「はい」
大野先生が後部座席のドアを開けると、そこには何もなく…
「あれ?絵はどこに乗せたんですか?」
運んで来た時は、後部座席に乗せてきたのに
「トランクルーム
ふたりを乗せる為に後部座席を空けたんだよ」
二宮先生がニヤリと笑い、そう答えた
