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take a breather

第26章 君のために僕がいる

「違うよ。僕は智くんに支えて貰ってるの
智くんが愛してくれるから、今の僕がいるんだよ
だから、智くんがいなくなった僕は、トーマが好きな僕じゃなくなる」

「そんなの、俺と付き合ってみないとわからないじゃないか
もしかすると、俺の方がショウを支えてやれるかも」

翔は静かに首を横に振る

「さっきも言ったでしょ?
僕が智くんがいなきゃ駄目なの
智くんが僕から離れた瞬間に、僕の精神は壊れる…
それくらい智くんが必要で、愛してるの」

翔が愛しそうに俺を見つめた

すげぇ愛の告白…

こんな愛の告白をされたら
どこぞの国の王様を敵に回しても手離す訳にいかない

「ショウ…」

「という事だ。悪いな、トーマ
俺は翔を壊す訳にはいかない
だから誰にも渡せない」

翔の腰を抱き寄せ、そう宣言した

「はぁ…わかったよ
俺もショウを壊したくはない
いつまでも美しく聡明なままでいて欲しい…
だから諦めるよ
お幸せに…ショウ」

「ありがとう、トーマ」

トーマは爽やかな笑顔を残し帰っていった

トーマの姿が見えなくなると、翔を抱きしめ肩に顔を埋めた

「智くん?」

「…今すぐ抱きたい」

「えっ⁉︎」

驚きの声を上げる翔の首筋に唇を押し当て吸い付いた

「さっ、さとしくんっ⁉︎」

「翔があんな熱烈な愛の告白するから…」

翔を見上げてそう言うと、翔が真っ赤な顔をする

「だって…本当の事だもん…」

マジで今すぐ抱きたい…
3日間であんなに抱いたのになぁ
でもフライトの時間が…

「帰ったら眠らせねぇから
飛行機の中で沢山寝とけよ?」

翔の耳元で囁くと、翔は真っ赤な顔をしたまま頷いた

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