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take a breather

第26章 君のために僕がいる

帰国した俺は、家に着くなり翔を寝室に連れ込んだ

「あ…智くん…」

ベッドに押し倒すと、欲情した瞳で俺を見上げる

予告したからな
翔だってお預けされてる状態と一緒

明日は土曜で仕事も休み
夜には相葉ちゃんの所で、みんな集まって家飲みするけど、昼間の予定は組んでいない

「約束は守らないとな?」

「…うん」

翔がはにかみながら頷く

有言実行…
翔が意識を落とすように眠りに就いたのは、朝日が昇り始めた頃だった


昼過ぎ、寝ている翔をベッドに残し、俺は荷物の片付けをする

洗濯物を洗濯機に入れ電源をオン

3人に買って来た土産品は、夜持って行くのを忘れないように、リビングのテーブルの上に置いておく

パーティーで着たスーツとタキシードは、暫く着る予定がないからクリーニングに出さなきゃな…

「…さとくん」

背後で聴こえる小さな声…
振り返ると翔が立っていた

「起きたのか、おはよう」

って言っても、もう昼過ぎてるけど

「…おはよ…」

翔が俺の背中に抱きつきながら挨拶をする
いつもの声色とは違うな…

「どうした?調子悪いか?」

帰国直後に朝までヤッたからな
体調不良でも起こしたか?
だとしたら、俺のミスだな
飛行機の中で寝て来たから大丈夫だと思ったんだけど

「なんで起こしてくれなかったの…」

翔が俺の肩に顎を乗せ、不満そうに呟いた

「気持ち良さそうに寝てたから
それに疲れてるから、少しでも休んだ方が…」

「疲れてるのは智くんも一緒でしょ?
起こしてくれれば、僕も一緒に片付けやったのに…」

なるほどな?少しご機嫌斜めな理由はそれか

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