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take a breather

第29章 TRAP

それからというもの
智くんから誘いを受ける事が増えた

今日もレギュラー番組の楽屋で新聞を読んでいると
楽屋に入ってきた智くんが、トコトコとやって来て隣に座る

「おはよ、翔ちゃん」

「おはよう、智くん」

「あのさ、モツ煮作ろうと思うんだけど
来られそうな日ある?」

「モツ煮?いいねぇ
明後日なら空いてるけど、どう?」

「ん、大丈夫
じゃあ、明日から仕込んでおくな?」

「ありがとう、いつも悪いね」

そうお礼を言うと、ふにゃっと笑う智くん

「俺が好きでしてることだから気にすんな
んじゃ、明後日待ってるから」

「うん。仕事終わったら速攻行くね」

「なになに〜?仕事終わったら、どこに行くって?」

俺たちの会話が聞こえたのか
楽屋に入って来るなり相葉くんが俺たちに質問する

「おはよ、相葉くん」
「はよ、相葉ちゃん」

「おはよ〜…じゃなくて、さっきの話!」

「ん?あぁ…明後日…」

「翔ちゃん」

話し始めると、智くんが話を遮るように俺の名前を呼んだ

話しちゃダメだった?
智くんの家にお邪魔してるって、他のメンバーには知られたくないのかな?

そういえば、誘われるのは、いつも誰もいないふたりきりの時…

相葉くんには話さない方がいいのかな

「翔ちゃん?」

「あぁ、ごめん。明後日、仕事終わりに事務所に寄れって
智くんが伝言受けてたから『仕事終わったら速攻行くね』って答えてたんだよ」

「な〜んだ。何か楽しい相談してるのかと思った」

「違う違う。何かある時は、メンバーみんなに相談するから」

「はいは〜い。楽しい相談待ってま〜す」

簡単に納得してくれて良かった…さすが相葉くん

これがニノだったら追求されてたな

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