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take a breather

第5章 復活LOVE

俺たちは自然に惹かれ合っていった

言葉にしたことはなかったけど
互いを想ってることはわかってた…

俺の翔くんが傍に居てくれることが当たり前で
翔くんの傍に俺が居ることも当たり前

けれど、それ以上の何かはなくて…

俺の気持ちが溢れてしまったのは、結成15周年でハワイに行った時のこと

ライブ中の翔くんの挨拶を聴いていたら…
ううん、翔くんの姿を見ただけで涙がこみ上げてきた

今まで一緒に乗り越えて来た苦悩…
ずっと支え合い闘ってきた日々…
全てが一気に蘇り、翔くんへの想いも止めることが出来なくなった

ライブ後、メンバーとスタッフさんで打ち上げをし
部屋に戻る時に翔くんに声を掛けた

「ふたりだけで少し飲まない?」

俺の気持ちを翔くんにちゃんと伝えたいと思った

共に歩んできた15年
これから先はメンバーとしてだけじゃなく
別の関係を築いていかないか?って

俺が気持ちを伝えると
目を見開いて俺を見たあと、凄く綺麗な微笑みを浮かべた

やっぱり翔くんも俺のことを好きでいてくれた
想いが通じあった…

そう信じて、その晩俺は翔くんを抱いた

なのに…

翌朝、翔くんはその出来事を無かった事にしようとした

目覚めた時には翔くんは既に起きていて

ソファーに座っていた翔くんは昨夜と同じ、綺麗な微笑みを浮かべ俺に言ったんだ

「智くん…昨日の事は一晩だけの遊びだから」

翔くんが何を言ってるのかすぐに理解することは出来なかった。

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