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take a breather

第6章 season

「それにしてもレジャーシートって
準備いいな」

智は地面にレジャーシートを敷き
そこに座って絵を描いていた

「直で座ったら制服汚れるだろ?
洗濯出したばかりだから汚したら母ちゃんに叱られる」

「なるほどね」

「翔も座れよ」

「うん、ありがと」

智の横に座りイチゴ・オ・レを飲む

「今日はカフェ・オ・レじゃないんだな」

いつもなら100%に近い確率でカフェ・オ・レ派の俺

「ん…桜見ながらだからさ
イチゴの方が合うかな?なんて…」

「あ〜、うん…なんか分かる気がする」

「わかるんだ…」

他の奴らなら『なんだそれ?』って笑いそうなのに…

「桜の色もピンクだしな
それにイチゴの旬もこれからだろ?」

「まぁ、旬までは考えなかったけど
去年見たとき空が真っピンクだったからさ
他の色で邪魔したくなかった、ってのはあるかな」

「そういうところは芸術的センスあんだよなぁ…」

「悪かったね、描く方はセンスなくて」

「ははっ、気にしてんの?櫻井画伯?」

「別に…ただなんでこうも違うかなぁ…とは思う」

智の手元にあるスケッチブックを覗き込んだ

そこに描かれているのは活き活きとした桜の木

俺が描くとこうは描けない
線が死んでるとは言わないけど、なんか堅いんだよな…

「じゃあさ、色だけ染めてみない?」

「色だけ?」

「そう…紙一面に翔が感じる桜の色だけ塗るの」

それならヘタも上手いも関係ないか…
ほかに何もやることないし…

「ん…やってみようかな」

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