テキストサイズ

take a breather

第6章 season

智からの2度目のキスの後
結果としては、俺は智の想いを受け入れた

2度目の時も智とのキスは嫌じゃなかったし
直後に抱きしめられた智の腕の中の居心地が良かったから

もちろん今まで男の人を好きになったことも付き合ったこともなかったけど
『智とならいいか…』なんて、特に抵抗もなくそう思えてしまった

智と付き合い始めたことは、新学期を迎えると他の3人にはすぐにバレた

「え!なんでっ⁈」

驚く俺に対し至って冷静な3人

「なんでもなにもなぁ…」

「そんなあまあま空気出しといてねぇ」

「バレないとでも思ったの?
翔ちゃんって結構天然だよねぇ」

超天然の雅紀にまで言われてしまった…

「そんなにあまあま?」

「うん、激あま!」

ニコニコの笑顔で答える雅紀

「大野さんのラブラブオーラはパワーアップしてるし
翔ちゃんがそれをちゃんと受け止めてるし」

優しく微笑むカズ

そうなんだ…
俺、そんなに変わったつもりなかったんだけど

智がいつも優しい瞳で見つめるから
俺も自然と智に優しくしちゃってるのかな…

智に好きだと言われてから
確実に俺も智のこと恋人として好きになってるのは自覚してる

智とふたりきりの時間が
前よりも幸せに感じるから…

過ごし方はそんなにかわらないんだけどね

いつものように絵を描く智のかたわらにいるだけ

でも、時折視線が合うと
智は嬉しそうに笑うんだ…

その笑顔を見ると俺も嬉しくなって顔が緩む

本当に何気ないことが幸せ…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ