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take a breather

第6章 season

「まぁしょうがないか…
翔と俺じゃ重さが違うからな」

「重さ?」

「そ…想いの重さ…
俺は翔のこと大好きだけど、元々翔は俺のこと好きだったわけじゃないし…
だから仕方ないってこと」

智が哀しそうに微笑んだ

「仕方ないなんて言うなよ
俺だってちゃんと智のこと好きなのに…
ちゃんとドキドキだってしてるよ?
ただ最近はキスに慣れちゃったから
そこまでじゃないってだけで…」

俺の想いが智にちゃんと届いていなかったんだと思うと哀しくなった…

智から目を逸らし俯くと、智に抱きしめられた

「ごめん…翔の気持ち疑ってるとかじゃないんだ…
でも、俺からコクって無理矢理に近い感じで付き合い始めたから
正直、あまり自信はなかった…
翔がちゃんと俺のこと好きでいてくれてるのか…」

「俺こそごめん…
智に言ったことなかったよね
『好きだ』って…
智がいつも先に言ってくれるから…
キスしてくれるから…
大切なこと、言葉にして伝えてなかった

智…俺、智のこと好きだから」

「翔…」

俺の頬を智の両手が包む…

少し上を向けられ、智と目が合った

「もう一度言って?」

「…智が、好きだよ…」

今度はしっかりと目を見つめて伝えると、智はフニャっと笑った

「翔…愛してるよ」

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