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take a breather

第6章 season

夏休みに入った翌日から智は山梨に行った

夜になると智からの定期連絡が入る

電話にすると長くなるからLINEだけのやり取りにしようと智が行く前に決めた

せっかく絵を描きに行ってる智の邪魔はしたくない

『今日、すっげぇ綺麗な場所見つけたよ
翔に早く見せたい』

『今日は近くのパン屋に行った
翔の好きそうなパンがあった
早く食わせたい』

『明後日にはこっち来るだろ?
早く翔に会いたい』

毎日こんなメッセージ送ってくるから
俺も早く智のところに行きたくなった

『明日は午前中に着くように行くから
俺も早く智に会いたいよ』

智のところへ行く前日、そうメッセージを送った

『駅まで迎えに行く』

あれ?智にしてはアッサリした返信

いつも愛情を感じるメッセージなのに…

絵を描くのに忙しいのかな?

そう思っていた時、着信音がなった

『翔、愛してるよ
1秒でも早く会いたい』

だからそうストレートに言われると照れるんだって…

『思いっきり抱きしめたい』

次々と鳴る着信音

『いっぱいキスしたい』

メッセージを見て思い出してしまった

智の温もり…

智とのキス…

あの時感じた甘い衝動を思い出し体の奥が疼く

「どうしてくれるんだよ…智のバカ」

俺も早く智に抱きしめられてキスしたくなったじゃないか…

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