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take a breather

第6章 season

わかってはいたよ
智がこういう人間だって

悪気はないんだ
ただ事実を言っただけ

嘘をつくことが出来ない人だもんな…
智のそんな所も好きなんだし

まぁ、済んだことを責めてもしょうがないか…
おそらくこの3人もわかってたとは思う
俺が前乗りした時点で、智とこういう関係になってるんだろうなってことは…

雅紀なんてニヤニヤが止まらないし

「翔、諦めろ
智は隠し事ができないヤツなんだから」

「そうそう…
翔ちゃんのこと好きなことだって
ま〜ったく隠してなかったもんね」

「大野さんが隠し事するとしたらよっぽどのことだね」

「浮気とか?」

智が浮気なんて有り得ない…けど

「浮気なんかしたらすぐ別れてやる」

「だとさ、智
浮気するときは別れる覚悟でするんだな
お前、隠し事下手なんだから」

智が俺の手を握る

「大丈夫、絶対浮気なんかしない
俺には翔だけだから」

真剣な表情…
まるで誓いの言葉を言われたみたいだ

「智…」

その言葉信じるからね
これからも俺のことだけ…

「俺たち、来ない方が良かったか?」

「お邪魔ですかね?」

「え〜、チュウするんじゃないの?」

3人の声にハッと我に返る

あと数センチで智とキスする所だった…

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