take a breather
第6章 season
智が日本を離れ一年が過ぎた頃
潤とふたりで食事に行った時…
いつまでも独りでいる俺に
潤が『誰か紹介してやるよ』と言ってきた
誰か紹介って言われてもなぁ…
別に必要としてないんだけど
『そういえば翔って男がいいの?女がいいの?』
そう聞かれ
『あれ?俺ってどっちなんだろう?』って真剣に悩んだ
智と付き合ったのは男が好きだったからじゃなく
『智だったらいいか』って思っただけだし…
『今はいいや…』そう答えると
潤は『ふ〜ん、そう…』なんて言ってたけど
その表情が少し嬉しそうに見えたのは気のせいか?
『この人だったら』って思える人に出会えるまで独りでいることにした俺は
結局誰とも付き合うことなく4年間の大学生活を終わらせた
卒業式には智に貰ったピンバッチを付け参列
なんだか未練がましいな俺…
智には『待たない』なんて言っておきながら
智のことを忘れられてないんだ
でももういい加減自分の気持ちにケリをつけよう…
今日は潤から誘われた就職祝いの飲み会
久しぶりにカズと雅紀も含め4人で集まる
その前に学校へ寄って桜の木に別れを告げて来よう…
俺は春物の薄紅色のジャケットに智から貰ったピンバッチを付けた
「これを付けるのも今日が最後」
桜の木と共に智への想いにもさよならする。
『智、愛していたよ』と、そう過去形で言えるように…
潤とふたりで食事に行った時…
いつまでも独りでいる俺に
潤が『誰か紹介してやるよ』と言ってきた
誰か紹介って言われてもなぁ…
別に必要としてないんだけど
『そういえば翔って男がいいの?女がいいの?』
そう聞かれ
『あれ?俺ってどっちなんだろう?』って真剣に悩んだ
智と付き合ったのは男が好きだったからじゃなく
『智だったらいいか』って思っただけだし…
『今はいいや…』そう答えると
潤は『ふ〜ん、そう…』なんて言ってたけど
その表情が少し嬉しそうに見えたのは気のせいか?
『この人だったら』って思える人に出会えるまで独りでいることにした俺は
結局誰とも付き合うことなく4年間の大学生活を終わらせた
卒業式には智に貰ったピンバッチを付け参列
なんだか未練がましいな俺…
智には『待たない』なんて言っておきながら
智のことを忘れられてないんだ
でももういい加減自分の気持ちにケリをつけよう…
今日は潤から誘われた就職祝いの飲み会
久しぶりにカズと雅紀も含め4人で集まる
その前に学校へ寄って桜の木に別れを告げて来よう…
俺は春物の薄紅色のジャケットに智から貰ったピンバッチを付けた
「これを付けるのも今日が最後」
桜の木と共に智への想いにもさよならする。
『智、愛していたよ』と、そう過去形で言えるように…