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take a breather

第8章 rolling days

遅番だと言ってはいたがいつもより帰りが遅い

スーパーのレジ打ちの仕事をしているかあちゃんは閉店の10時まで仕事をし、10時半頃には帰宅していた

今日は11時を超えている
職場で何かトラブルでもあったのか?
でもその時はいつも連絡くれてたし…

そう考えてた時、俺のスマホが鳴った

かあちゃんか?スマホの画面を見るとかあちゃんの名前
ちょっと安心して電話に出た

「もしもし、かあちゃん?
何かあったのか?珍しく遅いけど」

『そちら、大野智さんでよろしいでしょうか?』

聞いたことのない男の声
誰だ?

「はい、そうですけど…」

『こちら、○○市の救急隊の者です
お母様が事故に遭われて緊急搬送されました』

「え…事故?」

『今、△△病院で処置を受けています
すぐにこちらに来られますか?』

告げられたのは市内でも一番大きな病院

「はいっ!行きます」

『お待ちしてます』

財布を持ち戸締りをして家を飛び出した

すぐに行くと言ってもこの時間じゃバスも無い

自転車に跨り急いで病院へ向かった
搬送された病院はうちからは少し距離があって 着いたのは30分後

受付で名前を告げると手術室の場所を教えてくれた

手術室の前には私服を着てる3人の人と白衣を着てる人

その中の一人がこちらに気が付いた

「智くん?」

「はい」

「お母さんが働いてる店で店長をしている国分です」

「どうも、お世話になってます
あの、それでかあちゃんは…」

国分さんが先生らしき人の方を見る

「大野さん、どうぞこちらへ…」

先生に促され手術室の中へ入ると
そこには手術台の上に寝ているかあちゃん

「あの…」

「申し訳ありません…
手は尽くしたのですが、打ち所が悪く
先程お亡くなりになりました…」

「え?嘘だろ?だって綺麗じゃん…」

「申し訳ありません…」

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