take a breather
第8章 rolling days
買い物へ行く前に 今ある調理器具と調味料を確認した
炊飯器やフライパン、鍋なんかは一揃えある
調味料も塩、こしょう、醤油、味噌など
基本的な物は揃ってた
「これだけ揃えといて料理やらないの?」
不思議に思って聞くと眉毛を下げ、情けない表情に…
「一応チャレンジはしたんだけどね
ご飯炊くとおかゆになるし…
お肉は真っ黒に焦げるし…
美味しくないからやめちゃった」
ご飯もまともに炊けないのか…
米と水の量さえ間違わなければ勝手に炊飯器が炊いてくれるのに…
米を研いで炊飯器にセットして買い物へ
「チャーハンでいい?」
「なんでもいい!大抵の物は食べられるから」
この会話って大人と子供逆じゃね?
なんだか段々可笑しくなってきた
必要な物をカゴに入れていく
「シーチキン?何に使うの?」
カートを押している櫻井さんは
疑問に思うと全て俺に聞いてくる
「シーチキンチャーハン作る
かあちゃんがよく作ってくれて旨かったから
俺が最初に覚えた料理なんだ」
「そうなんだ…楽しみだな」
カゴの中のシーチキンの缶詰を見つめる櫻井さん
楽しみと言いつつも、少し哀しそうな瞳
「かあちゃんの手料理って食ったことないの?」
「うん…だって本当に付き合い始めたばかりなんだもん
オッケーの返事貰えたの亡くなる3日前だから…」
3日前?それでよく俺の事引き取る気になったな…
「かあちゃんのこと、好きだった?」
「うん、好き…」
過去形じゃなく現在形
当たり前か…まだそんなに日が経ってないんだから
「いつも笑ってて…誰にでも優しくて、太陽みたいにあたたかい人だった
でもそんな人でも絶対悩みはあるんだろうなぁ、って思って 色々話を聞いたの
それなのに『悩みがないのが悩みね』なんて言ってさ
この人強いなぁ、って…尊敬の目で見てたんだけど
気がついたら好きになってた」
かあちゃんの強さは折り紙付きだからな
若い時に旦那を亡くして、ひとりで俺を育てたんだから
炊飯器やフライパン、鍋なんかは一揃えある
調味料も塩、こしょう、醤油、味噌など
基本的な物は揃ってた
「これだけ揃えといて料理やらないの?」
不思議に思って聞くと眉毛を下げ、情けない表情に…
「一応チャレンジはしたんだけどね
ご飯炊くとおかゆになるし…
お肉は真っ黒に焦げるし…
美味しくないからやめちゃった」
ご飯もまともに炊けないのか…
米と水の量さえ間違わなければ勝手に炊飯器が炊いてくれるのに…
米を研いで炊飯器にセットして買い物へ
「チャーハンでいい?」
「なんでもいい!大抵の物は食べられるから」
この会話って大人と子供逆じゃね?
なんだか段々可笑しくなってきた
必要な物をカゴに入れていく
「シーチキン?何に使うの?」
カートを押している櫻井さんは
疑問に思うと全て俺に聞いてくる
「シーチキンチャーハン作る
かあちゃんがよく作ってくれて旨かったから
俺が最初に覚えた料理なんだ」
「そうなんだ…楽しみだな」
カゴの中のシーチキンの缶詰を見つめる櫻井さん
楽しみと言いつつも、少し哀しそうな瞳
「かあちゃんの手料理って食ったことないの?」
「うん…だって本当に付き合い始めたばかりなんだもん
オッケーの返事貰えたの亡くなる3日前だから…」
3日前?それでよく俺の事引き取る気になったな…
「かあちゃんのこと、好きだった?」
「うん、好き…」
過去形じゃなく現在形
当たり前か…まだそんなに日が経ってないんだから
「いつも笑ってて…誰にでも優しくて、太陽みたいにあたたかい人だった
でもそんな人でも絶対悩みはあるんだろうなぁ、って思って 色々話を聞いたの
それなのに『悩みがないのが悩みね』なんて言ってさ
この人強いなぁ、って…尊敬の目で見てたんだけど
気がついたら好きになってた」
かあちゃんの強さは折り紙付きだからな
若い時に旦那を亡くして、ひとりで俺を育てたんだから