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その瞳はまるで子供が母親に叱られたときのよう
俺が翔さんを責めてるみたいに聞こえた？

「あのね？翔さん、勘違いしないで？
翔さんは何も悪いことしてる訳じゃないし
しようとしてる訳でもない
本心から翔さんには幸せになって貰いたいから言ってるんだよ？」

翔さんは哀しげに視線を伏せた

「僕は僕の意思で誘いを断ってる
他の人じゃなく智くんと一緒にご飯を食べたいから…」

そんなに俺の作る料理、好きなのか

「翔さんがそういう思いでいてくれてるならそれでいい
でもこれから先、俺の事より自分の事を優先させて？
翔さんの幸せの邪魔だけはしたくないから」

「邪魔なんてしてないもん…」

俯いた翔さんがポツリと呟いた

「翔さん？」

翔さんが顔を上げるとその瞳は潤んでて…

「邪魔なんかしてないし
これから先も邪魔なんかじゃないっ
智くんといられて楽しいんだからっ
智くんは僕との生活楽しくないの？
やっぱり僕の分まで家事するの大変？」

「そんなことない
翔さんといられて楽しいよ？
翔さんの為にご飯作るのだって楽しい
でも恋人を作るのは別の話だろ？
翔さんの人生なんだから俺なんかの為に時間を無駄にするなって言ってるだけだよ」

「『俺なんか』じゃないよ…
智くんは僕にとって大切な人なんだからそんな言い方しないで…」

大切な人…

そうだよな…この3年間、翔さんが親代わりで俺の事を育ててくれたんだ
『俺なんか』なんて言っちゃダメだ

「ごめん、言い過ぎた…」

「智くんが心配してくれるのは嬉しいよ？
でもちゃんと自分の事は自分で考えてるから
だから僕に『恋人作れ』なんて言わないで…」

翔さんがとても哀しそうな表情をした…
そんな顔をさせてしまったことに心が痛んだ

「うん、わかった…もう言わない
余計な事言ってごめん…」

「…ううん」

翔さんは哀しそうに俯いた