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take a breather

第9章 Calling

「本当ですか?大野さん」

翔の目が見るからに期待に満ち溢れてる

「おう」

「なんで?たまたま?
それとも何か飼ってるの?」

「子供の頃さ、俺ハムスター飼ってたの
あのクルクル回るやつあるじゃん
あれ楽しくてずっと見てられたんだよなぁ
でさ、またいつか飼いたいなぁ、って思ってペット可の家借りたんだけど
結局飼えずじまいになってる」

「なんか意外…大野さんがペット飼うって」

「ほんと…魚にしか興味ないかと思ってた
あ、でも最近は別のモノにも興味あるみたいだけど?」

ニヤッと笑うニノ
俺と翔との関係を話してはないけど
もうコイツにはバレバレか…

別に隠すつもりもないけどな

「あ…」

翔が突然声を上げた

「どうした?」

「瞼が…」

翔の手の中にいる黒猫を見ると ゆっくりと瞼が開いていった

「綺麗…」

翔がポツリと呟いた
開いた瞼の中から出てきたのは澄んだ青色の瞳

「へぇ…この仔、珍しい…」

相葉が感心した

「なにが珍しいんだ?」

「黒猫の目って 普通グリーンかグレーが多いんです
この仔の目 グリーンなんでしょうけど
だいぶ青味が強いなって」

「へぇ、そうなんだ」

「それに目が開いたってことは生後一週間くらいは経ってるのかな?」

「お前、ほんと詳しいなぁ…」

「ふふっ、それ程でもないですよ
カズさんのことならもっと詳しいですし」

バシッ

「いてっ!」

ニノの手が相葉の頭をペシッと叩いた

「調子にのるな!」

「えぇ〜、だって本当のことですもん」

「余計な事言うなら店 出禁な?」

「え!それは勘弁してくださいよぉ〜
もう言いませんからっ」

相変わらず苦戦を強いられてるのか?

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