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take a breather

第9章 Calling

「翔ちゃん、大野さん
この仔預かってるんで
必要なもの買い揃えて来てください」

「あ、そうだよな
色々必要なものあるよな」

「ええ…トイレは必須だし
ケージがないと電車に乗れないし…
ショップの人に聞けば教えて貰えると思うので聞いちゃった方が間違いないです」

「うん、サンキュー
じゃあ行こっか、翔」

「はい。この仔よろしくね?雅紀」

「うん、任せて」

「いいコにしてるんだよ?」

仔猫の頭を撫でる翔

「みぃ…」

「ははっ…翔ちゃん すっかりお母さんだね」

「い、いってきます…」

恥ずかしそうに挨拶をしてドアに向かう翔
その背中をニノと相葉が笑顔で見送ってくれる

「「いってらっしゃい」」

「じゃあ、ふたりとも頼んだ」

「「は〜い、お気をつけて〜」」

息ピッタリだな、おふたりさん…


店の前で俺を待つ翔

「行くか」

「はい」

ふたりで並んで歩き出すと翔が謝ってきた

「大野さん、すみません…
映画行けなくなっちゃって」

「え?あっ、そうだったな
すっかり忘れてた…
だったらさ、レンタルショップでブルース・リーの映画借りる?」

「そうしましょっ
大野さんが好きな映画 観てみたい」

「じゃあ、まずはペットショップ行って
DVDは家の近くで借りればいいから
あとは翔の泊まりの準備だな」

「家に寄って貰っていいですか?
どれくらいお世話になるかわかりませんけど
スーツとかも持って来たいんで」

「ん、わかった…
じゃあ 猫を迎えに行ってから
翔の家に行こ?」

「はい」

急に決まった同居生活
頬が自然に緩むのは自覚している

ニノがいたら苦笑いされんだろうな…

『顔…』って。

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