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take a breather

第1章 Now or Never

老夫婦に言われたように、真っ直ぐに道を歩いてく。
周りはポツンポツンと家はあるが、本当にこんな所で飲食店なんてやってるのか?

10分くらい歩いた所で、木の板に『かやぶき』と手書きで書かれた看板らしき物が立て掛けられていた。

これか?奥を覗くと確かに古そうな家。
いや、古そうどころじゃない。
店の名前そのまんま、所謂茅葺き屋根ってやつだ。
重要文化財になっててもおかしくなさそう。

敷地の中に足を踏み入れた。
営業してるのか?
そおっと近付くと中から人が出て来た。

「ごちそうさまでした」
「スッゴくおいしかったです」

出て来たのは20代くらいの女性二人組。
満面の笑みで、ご機嫌に話す二人。
これなら味は悪くなさそう。

「ありがとうございます、またいらしてください」

そんな二人の後ろにお辞儀をする男性がひとり。従業員か?

ゆっくりと頭を上げていく動作が品を感じさせる。
年齢は若そうだけど、対応は大丈夫そう。
そう思って見ていたら、顔を上げた彼と目が合った。

「いらっしゃいませ、お一人様ですか?」

言葉と共に笑顔を向けられる。

その瞬間、何故か俺の心臓はドキンっと鳴った。

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