
take a breather
第10章 Lotus
奥の工房に案内され椅子を勧められた
智くんと向かい合って座る
「それではお話進めさせていただきますね?」
智くんは哀しそうな顔をして
また首を横に振った
「あの…今度はなにが…」
「敬語がヤダ…」
「はっ?」
社会人としてお客様相手の敬語なんて当たり前の事
それを嫌だと言われても…
「俺ね、パン屋さんになるの子供の頃からの夢だったの」
「はい…」
「今回 その夢が叶うからスッゲェ楽しみなんだ」
「そうでしょうね」
実際問題、子供の頃からの夢を叶えられるなんて ほんの一握り…
その夢を追い続け実現させるなんて
よっぽどの強い思いがあってこそ…尊敬の念を抱く
「だからね、全ての事を楽しみたいの
ここの内装も看板も袋も
パン屋に関わる全ての事」
ほんわかした雰囲気なのに
その中に熱を感じる…
だからこそ夢を叶えられたんだろうけど
でも今の話と敬語がどう関係するんだろ?
「でもさぁ…俺 敬語使うとムズムズしちゃうから
敬語使われると楽しめないんだよねぇ…
楽しめないどころか疲れちゃう」
智くんが顔をしかめる…
「ごめんなさい…」
「あっ!ううん!翔ちゃんが悪いんじゃないよ?
この年になってまともに敬語も使えない俺が悪いんだけど
でも そんな訳だから敬語は使って欲しくないなぁ…」
「わかりまし…わかったよ、智くん
これでいい?」
そう聞くと智くんがニコニコと笑って『ウンウン』と満足そうに頷いた
初対面の人とこんなにフランクに接した事ない
いつも相手を知ってから徐々に距離を詰めていく
もしかすると自分と合わない人かも知れないし…
そうなると後から距離を置くのは難しいから
なのになんでだろ?
さっきも思ったけど『この人なら大丈夫』って、何故か思えてしまうんだ。
智くんと向かい合って座る
「それではお話進めさせていただきますね?」
智くんは哀しそうな顔をして
また首を横に振った
「あの…今度はなにが…」
「敬語がヤダ…」
「はっ?」
社会人としてお客様相手の敬語なんて当たり前の事
それを嫌だと言われても…
「俺ね、パン屋さんになるの子供の頃からの夢だったの」
「はい…」
「今回 その夢が叶うからスッゲェ楽しみなんだ」
「そうでしょうね」
実際問題、子供の頃からの夢を叶えられるなんて ほんの一握り…
その夢を追い続け実現させるなんて
よっぽどの強い思いがあってこそ…尊敬の念を抱く
「だからね、全ての事を楽しみたいの
ここの内装も看板も袋も
パン屋に関わる全ての事」
ほんわかした雰囲気なのに
その中に熱を感じる…
だからこそ夢を叶えられたんだろうけど
でも今の話と敬語がどう関係するんだろ?
「でもさぁ…俺 敬語使うとムズムズしちゃうから
敬語使われると楽しめないんだよねぇ…
楽しめないどころか疲れちゃう」
智くんが顔をしかめる…
「ごめんなさい…」
「あっ!ううん!翔ちゃんが悪いんじゃないよ?
この年になってまともに敬語も使えない俺が悪いんだけど
でも そんな訳だから敬語は使って欲しくないなぁ…」
「わかりまし…わかったよ、智くん
これでいい?」
そう聞くと智くんがニコニコと笑って『ウンウン』と満足そうに頷いた
初対面の人とこんなにフランクに接した事ない
いつも相手を知ってから徐々に距離を詰めていく
もしかすると自分と合わない人かも知れないし…
そうなると後から距離を置くのは難しいから
なのになんでだろ?
さっきも思ったけど『この人なら大丈夫』って、何故か思えてしまうんだ。
