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take a breather

第10章 Lotus

「よかった…」

智くんの安堵の声…

俺の背中に回っている智くんの腕に力がこもる

力強く抱きしめてれると 智くんの存在がより感じられて恥ずかしいというか 照れ臭い

かと言って離れたい訳ではないし…

ドキドキしながらも おとなしく智くんに抱かれてた

「翔ちゃん…」

耳元で智くんが甘い声で俺を呼ぶ

「んっ…」

耳に掛かる吐息が擽ったくて ピクッとした上に変な声が出てしまった

「翔ちゃんって体も正直…」

体を離した智くんが楽しそうに ニコッと笑う

「えっ?…あっ…」

次の瞬間 俺の両肩を掴み近いてきた智くんに いきなりキスされた

勢いよく塞がれた唇…

その勢いのまま 舌が侵入して来た

「ふっ…」

何度も舌を絡め取られ 呼吸する間も与えて貰えない

「んっ…ぅふっ…ふっ…んんっ」

激しいキスにクラクラしてくる…

鼻から抜ける呼吸も荒くなり
苦しくて 智くんに訴えるように服を握りしめた

「さ、と…」

キスの合間にようやく出せた声…

わかって貰えたのか 智くんの唇が離れた

ホッと息を吐き 乱れた呼吸を整えようと大きく息を吸い込んだと同時に
智くんの体が俺に凭れかかってきた

体の力が抜けきってた俺は
そのまま智くんもろともソファーに仰向けに倒れた

「えっ?智くっ…まっ…」

『待って』の言葉を言い終わる前に 唇を塞がれる

俺の唇からすぐに離れた智くんの唇…

今度はその唇が優しく顔中 あちこちに降り注ぐ

「あっ!」

キスの雨が首筋に移動し 軽く吸い付かれると 甘い衝撃が背筋を駆け抜けた

ビクッと背中が仰け反る…

早すぎる智くんの行動に頭が追いつかない

体が勝手に反応する…

「はっ…んっ…さ、としくっ…待、て…」

腕を伸ばし唇を這わす智くんを何とか遠ざけた

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