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take a breather

第10章 Lotus

「なに?どうしたの?」

不思議そうに俺の顔を見るけど
こちらとしては いきなりコトに及びそうになってる今の状況が飲み込めない

「あの、さ…俺…はじめてなんだ、よね…」

「だろうね、今まで男の人好きになったことないんだから
俺だってはじめてだし」

さも当然とばかりに言うけどさ…

「俺、今 智くんのことが好きって気が付いたばっかなの
…それに俺のこの立場って…決まり?」

「ん〜、俺 翔ちゃん抱いてるイメージしか無いんだよなぁ…
俺が翔ちゃんに抱かれてるのなんて想像出来ないよ」

あぁ…智くんは既にそこまでイメージしてたのか…

となると、イメージした事を実行して来た智くんとしては そこを覆すのは無理なのかなぁ…

俺はそんなこと想像すらしてなかったから
実際 智くんに『今から抱いて』って言われてもどうしていいかわからないし

流れとしては 俺が受け止めるしか無いんだろうけど…

ある程度の覚悟が決まり小さく『うん』と頷く

「翔ちゃん?」

「あのさ、シャワー貸して貰っていい?
昼間、汗いっぱいかいてベタベタだから サッパリしたいなぁ…」

「そんなこと気にしなくていいのに…
これからもっとベタベタになるんだから」

「…生々しいな…」

「んふっ、だって生々しいことするんだもん」

智くんの言葉にドキッとして黙り込んでしまった

「ま、いっか…こっちだよ」

智くんに手を引かれ風呂場に案内された

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