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take a breather

第11章 君のうた

今日は翔もいるからゆっくり目のランチ

「さて、そろそろやりますか…」

「そうだね まだ時間あるし
1、2曲くらいは出来るでしょ」

松潤とニノが立ち上がりベースとギターを用意した

「今日は翔ちゃんひとりの為のライブだね」

相葉ちゃんがスティックを持ってドラムセットの前に座る

「翔 何かリクエストある?」

「『two』がいい」

「へぇ…翔ちゃん しっとり目の曲が好きなんだ」

ニノが弦の調整をしながら翔に話し掛けた

「さと兄の歌う歌ならなんでも好きなんですけど この曲は歌詞が刺さると言うか…」

俺の歌 好きだったんだ…初めて知った

でもこの歌詞が刺さるなんて
随分と大人だな…
俺にはまだわからない世界だよ

「本当に可愛いなぁ 翔ちゃん
お兄ちゃんの歌が好きだなんてさ
俺の弟もこれくらい可愛い事言ってくれないかなぁ…」

「まあ無理でしょうね、おたくの兄弟じゃ…
そもそも兄が悪いよ、兄が…」

「なんだとぉー!」

「ほら、ふたりとも いいから始めるよ
時間もないし 翔くんも待ってるんだから」

「「は〜い」」

相葉ちゃんが気を取り直すように椅子に座り直す

「ワン、トゥ…」

静かに流れ出すイントロに続き歌い出す

目の前で俺のことを見つめながら聴いてる翔は少し切なげで…

そんな翔の姿を見ていると俺も引きずられる

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