take a breather
第11章 君のうた
『さと兄…』
ドアの外から翔の小さな声が聞こえる
「ん…」
『大丈夫?今 下でかあさんから話し聞いたけど…』
心配そうな翔の声…
なんで俺が翔に心配されてんだよ
初めて事実を知った時は翔の方がショックだった筈…
それなのに俺はその事に気付いてやれなかった
何が守ってやるだよ…
肝心な時にわかってやれなかったのに
情けない兄貴だな…俺
「翔…ごめんな…」
『なんでさと兄が謝ってるの?』
「だってさ…」
今更 翔になんて言ってやったらいい?
『…さと兄…部屋 入っていい?』
「…う、ん」
ドアがそっと開く
「なんでこんなとこに座ってるの?」
ドアのすぐ前に座り込んでた俺…
その俺の前にしゃがみ込み 俺の顔を覗き込む翔
「さと兄…もう僕のこと 嫌い?」
翔が不安そうな顔で俺を見る
「そんなことあるわけないだろっ!
血の繋がりがなくったって翔は大切な存在だよ!」
「ありがと さと兄…でもね 僕とさと兄って丸っきり血の繋がりがないわけじゃないんだよ?
親同士が姉妹なんだから 僕とさと兄は従兄弟になるの」
「あ、そっか…」
「だからね 僕は真実知った時 なんとも思わなかったよ?
とうさんも かあさんも 僕のこと さと兄と変わらず接してくれてたし
何よりもさと兄がずっと傍に居てくれたから…
ここに引き取られてなかったら さと兄とこうして過ごすことが出来なかった」
幸せそうに微笑む翔…
両親がこの世にいない事実を知っても翔が変わらずにいたのは そういうこと?
「それにちょっとね…ホッとした…」
翔はハニカミながらそう呟いた
「ホッとした?」
「あ、ううんっ!何でもない!
気にしないで?」
顔を赤らめ首を振る
気にするなとは言うけど気になるだろ…
「もうすぐご飯出来るって 下に行こう?」
「うん…」
はぐらかされてしまった感じ?
まぁいいか…翔が傷ついてなかったことがわかったから
ドアの外から翔の小さな声が聞こえる
「ん…」
『大丈夫?今 下でかあさんから話し聞いたけど…』
心配そうな翔の声…
なんで俺が翔に心配されてんだよ
初めて事実を知った時は翔の方がショックだった筈…
それなのに俺はその事に気付いてやれなかった
何が守ってやるだよ…
肝心な時にわかってやれなかったのに
情けない兄貴だな…俺
「翔…ごめんな…」
『なんでさと兄が謝ってるの?』
「だってさ…」
今更 翔になんて言ってやったらいい?
『…さと兄…部屋 入っていい?』
「…う、ん」
ドアがそっと開く
「なんでこんなとこに座ってるの?」
ドアのすぐ前に座り込んでた俺…
その俺の前にしゃがみ込み 俺の顔を覗き込む翔
「さと兄…もう僕のこと 嫌い?」
翔が不安そうな顔で俺を見る
「そんなことあるわけないだろっ!
血の繋がりがなくったって翔は大切な存在だよ!」
「ありがと さと兄…でもね 僕とさと兄って丸っきり血の繋がりがないわけじゃないんだよ?
親同士が姉妹なんだから 僕とさと兄は従兄弟になるの」
「あ、そっか…」
「だからね 僕は真実知った時 なんとも思わなかったよ?
とうさんも かあさんも 僕のこと さと兄と変わらず接してくれてたし
何よりもさと兄がずっと傍に居てくれたから…
ここに引き取られてなかったら さと兄とこうして過ごすことが出来なかった」
幸せそうに微笑む翔…
両親がこの世にいない事実を知っても翔が変わらずにいたのは そういうこと?
「それにちょっとね…ホッとした…」
翔はハニカミながらそう呟いた
「ホッとした?」
「あ、ううんっ!何でもない!
気にしないで?」
顔を赤らめ首を振る
気にするなとは言うけど気になるだろ…
「もうすぐご飯出来るって 下に行こう?」
「うん…」
はぐらかされてしまった感じ?
まぁいいか…翔が傷ついてなかったことがわかったから