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「話は歩きながら聞くから
とにかく荷物持ちなさいよ…」

「ん…」

俺がシンバルを持つのを確認し歩き出したニノ

その横に並ぶとニノが静かに話出す

「で？智はどうしたいの？」

「どうしたいって…」

「悔しいんでしょ？
だったら悔しいままでいるのか
それとも元の状態に戻すのか」

「…元に戻していいのかな…」

「あのさぁ…智は翔ちゃんをどうしたいわけ？」

「どうしたいとかはないよ…
幸せになってもらいたいだけで」

「じゃあ聞くけど、今の翔ちゃんは幸せに見える？
俺にはそうは見えないけど」

「…」

ニノにもわかってるのか…

「俺 前に『このままじゃ翔ちゃんに恋人出来ない』って言っちゃったけどさ
無理に翔ちゃんに恋人作らせろってことじゃないからね？」

「無理にって事でもないけど
潤が翔のこと本気なら俺の存在は邪魔なのかな、って思っただけだよ」

「智が翔ちゃんの幸せを願ってるのはわかるけどさ
恋人がいることだけが幸せなこと？
翔ちゃんはそれを望んでいるの？
この頃の翔ちゃんの笑顔は寂しそうだよ」

俺のせいで翔に寂しい思いをさせた？

「ニノ…俺、今更 翔にどうしてやればいいのかな…」

「今更って…全然まだ間に合うよ
翔ちゃんが可愛い笑顔を見せていた頃のように
智は智の思う通りにすればいい」

「ん、わかった」

俺の思うように…翔の傍に…

翔の隣が俺の居場所