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take a breather

第11章 君のうた

「まぁ、ほらあれだ…
暗くなってひとりだと心配だから…」

「まだそんな暗さじゃないけど?」

翔が空を見上げた

「うっ…
もっと遅くなるかと思ったんだよ」

言い訳をする必要もないんだけど
なんとなく言い訳じみたことを言ってしまう

「んふっ、そっか…ありがとね、さと兄」

楽しうな翔

「…お前…もう 俺に甘えないんじゃないのかよ…」

「ん〜?自分からは甘えないけど
さと兄が甘やかしてくれるなら甘えるよ? 」

「なんだそれ?」

「だって…さと兄が嫌になったんじゃないの?僕の面倒見るの…
だから傍にいてくれなくなったんでしょ?」

翔がもう甘えないって言ったのは俺のせいなのか…

「嫌じゃねぇよ…
寧ろ俺が邪魔なのかと思ったから」

「なんでさと兄が邪魔なの?
僕 そんなこと一度も思ったことないよ」

「そうだとしても
そろそろ恋人とか欲しくないのかなぁ、なんて…
そうなると俺の存在って邪魔だろ?」

「…恋人…欲しいよ…
でも それが理由でさと兄が離れて行ったら意味がない…」

翔が寂しそうな笑みを浮かべる

恋人は欲しいけど、それ以上に俺の存在が大切ってこと?

「そんなこと言ってたら
いつまで経っても恋人なんて出来ないぞ?」

「それならそれでいい…
さと兄以上の人が現れるまで
さと兄が傍にいてくれればいいよ…」

「お前がそれでいいならいいけど…」

俺以上のヤツなんてすぐに見つかりそうなもんだけど…

「えっ⁈いいの?
さと兄だって恋人欲しいでしょ?」

翔が驚きの声をあげる
思わぬ反応したな…

「別に構わねぇよ?
俺、恋人欲しいとか考えたことねぇし…
先のことはわかんねぇけど
まだ当分の間はお前の傍にいてやれると思うぞ?」

「…そっか…よかった…」

嬉しそうに微笑みなから呟く…

人のことは言えないがコイツも相当ブラコンだな

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