無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「そろそろ準備始めるか」

「あっ、その前に曲順の確認させて！」

「はぁ〜、散々練習してきたでしょうが…」

「緊張して忘れちゃった！てへっ」

「アンタがそんな仕草しても全然可愛くないんですけどぉ」

「ヒドイ…ニノ…」

「ほら ニノ、雅紀で遊んでないで急ぐぞ」

「はいは〜い」

「あー！曲順だけ教えてよ！」

「『言葉』『ピカダブ』『two』『君のうた』だよ」

「オッケー、覚えた！完璧！」

「それが当たり前なんだよ…」


楽器のスタンバイを済ませチューニングをする

体育館はありがたいことに多くの人で埋め尽くされていた

「そろそろ時間だな…智 始めるぞ」

「ん…」

あまり喋りは得意じゃないが
突然演奏を始めるのもおかしいから
仕方なく挨拶だけはする

「こんにちは『Mona』です」

「「「キャ〜」」」

毎回思う…
挨拶をしたたけで悲鳴が上がるって不思議なんだよなぁ…

日々の生活で挨拶したくらいじゃ叫び声なんてあがらないのに

特殊な空間だ…

「えー、今日から新たなメンバーを加え
新生『Mona』でお届けします」

「翔く〜ん」
「プリンス 頑張ってぇ〜」

既に情報が回っていたんだろう…
翔目当ての客も結構来てる

「まずはこの曲から…『言葉より大切なもの』」

「「キャー！」」

俺の挨拶終わりをキッカケに演奏が始まった

オープニングに相応しく盛り上がる曲
続いて人気曲の『ピカンチ ダブル』
3曲目は 翔の好きな曲…『two』

そして最後は俺が選曲した『君のうた』